旧中野刑務所正門に関する中野区教育委員会の審議から傍聴人を締め出した件で教育長の答弁全文(2020年9月)

概要

中野区長酒井直人がいったん現地保存と発表した方針を見直し中の、大正時代のレンガ建築「旧中野刑務所正門」に関する教育委員会審議を、入野教育長は2020年8月21日に馬鹿げた理由をつけて非公開にし、同28日には定例会をわざわざ臨時会に変更することで、いずれも傍聴人を締め出した。入野教育長は9月11日の中野区議会本会議で、審議非公開は「適切」と釈明したが、秘密会の議事録は「公開する」と言明した。発言全文を公開する。2020/9/13記

 

経緯

8月21日

中野区教育委員会は定例会で、文化財保護審議会の答申について中野区区民部区民文化国際課から報告を受けた。入野教育長は、「意思決定の過程にある案件であることから意思決定の中立性を確保するため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項のただし書きの規定に基き」非公開を提案、教委は「異議なし」で賛成し、傍聴人は追い出された。

 

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地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項

教育委員会の会議は、公開する。ただし、人事に関する事件その他の事件について、教育長又は委員の発議により、出席者の三分の二以上の多数で議決したときは、これを公開しないことができる。

 

8月28日

8月21日の中野区教育委員会定例会で傍聴人を追い出す直前、永田教育委員会事務局子ども・教育政策課長(中野区子ども教育部子ども・教育政策課長)は、次回8月28日に予定されていた教育委員会定例会を休会にすると告げた。28日は19時開始のいわゆる「夜の教育委員会」で、普段昼間に行う教育委員会定例会を夜に行うのは、多くの区民が傍聴できるようにとの趣旨なのだが、それが中止された。

ところが「夜の教育委員会」を休会にした同じ28日に、教委は密かに「臨時会」を開き「旧中野刑務所正門の取扱いにかかる意見について」(子ども教育部子ども・教育政策課)を協議していた。28日の教育委員会は「休会」とされており、この臨時会は予告なしに開かれたため区民は誰も知ることができず傍聴できなかった。

 

9月4日

中野区教育員会は定例会で、旧中野刑務所正門の「保存の場所は(中野区立平和の森小)学校予定地以外の場所で確保されたい」(=移設)との意見を議決した。経緯と議決の詳細は下記記事参照。

 

9月11日中野区議会本会議

小宮山議員一般質問 

無所属の小宮山たかし議員は、

" 教育委員会に関しては、原則公開ということが、法律で定められています。人事案件は例外と、法律でも定められていますが、人事案件以外の議事を非公開にするのであれば、教育行政の説明責任をキチンと果たさなければなりません。"

" 意思決定機関が、「意思決定の過程にある案件だから」と、それだけの理由で説明責任も果たさずに会議を非公開にしてしまったこと、これを看過することはできません。"

として、教育委員会が旧中野刑務所正門に関する8月21日の審議を非公開にしたことと、28日の定例会を休会にし臨時会を開催した理由を質した。

 

小宮山区議の一般質問原稿全文は下記参照。

一般質問 教育委員会と子ども食堂と保育園について 

入野教育長答弁全文

教育委員会の会議を非公開にすることについては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項ただし書きに、非公開とする議決があった時は非公開とすることができる旨、規定されています。今回の審議案件については、意思決定の過程にあり、審議において自由な意見表明が妨げられるなど、公平・中立な意思決定に支障を生じるおそれがあることから、審議に当たり、会議を非公開とすることとなりました。他に非公開とした事例としては、教科書採択、人事などがあり、適切な運用と考えております。なお、本件に係る議決については、9月4日の定例会で公開で行ったところであります。非公開とした会議の議事録についても今後公開していく予定でございます。

次に、教育委員会臨時会の開催についての質問に答えます。8月28日の教育委員会定例会については、夜の教育委員会の開催を予定していましたが、多くの傍聴を呼びかける事業であるため、新型コロナウイルス感染予防の観点から、止むを得ず休会といたしました。一方で、緊急の議決を要する審議案件が生じたことから、教育長・教育委員の日程調整の結果、8月28日の午前に臨時会を開催するのでございます。

 

(注: 中野区議会は傍聴人による録音禁止であるため、館内放送による音源から文字起こしした)

 

中野区教育委員会秘密会開催記録一覧

小宮山議員一般質問に次のような一文がある。

例えば平成29年、中野区の教育委員会は34回の定例会と、11回の臨時会を開催しました。臨時会は、区民に告知をせずに開催ができる。あるいは、非公開を前提として傍聴者を排除した上で開催をしている。今は、臨時の会議だって、HPで告知しようと思えばいくらでも告知できるのにそれをしてこなかった。平成29年当時、教育委員会の会議の実に4分の1が、臨時会とは名ばかりの、実質的な秘密会議で行われていたんです。

 

2017年以降の中野区教育委員会の議事で区民が傍聴不可であった議事(白は定例会で非公開、黄は実質的非公開の臨時会)の全てを私たちの仲間が表にした↓。臨時会は開催がアナウンスされないので実質的に秘密会である。この表を見れば、小宮山議員が質問で指摘したようなことは一目瞭然だ。田辺前教育長の頃は、定例会の直後に日常的に臨時会(秘密会)を開催しており、本当に酷かった。

この表を参照すれば、例えば区側が「入野教育長も人事と教科書採択以外の案件で教育委員会秘密会を開いた前例があり、今回に限ったことではない」というような嘘をつこうとしても、無駄である。入野体制になってからは、今回が初めてで、前例にされては困る。

 

つづきの記事

文化財保護審議会傍聴拒否問題の続報はまだしばしお待ちください。

 

(中野非公式通信) 

 

 

旧中野刑務所に関する記事とまとめは下記参照。

 

 

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