広町みらい公園がオープンしたので開園式に行ってみました。2019/9/23記
開園式のお知らせ (インターネットアーカイブ)
広町みらい公園 (面積約1万㎡)
場所: 東京都中野区弥生町六丁目。東京メトロ丸の内線方南町駅から徒歩8分の「島忠ホームズ中野本店」向かい
開園当日
2019/9/23(月曜祝日)は台風の影響で早朝は雨でしたが、午前10時からの開園式の頃には晴れて夏のような暑さで、強い風が吹いていました。
島忠 (南側) から方南通り越しに見た広町みらい公園。
南側入口付近。
開園式のお知らせ。
園名板。画面奥の緑色は「多目的広場」。
案内図。
禁止看板。
遊具
多目的広場西側の遊具で早速遊ぶ子どもたち。
健康遊具。
水場
多目的広場北側の水場。9月下旬だというのに、暑さのあまり子どもたちに大人気。
開園式
開園前、多目的広場の来賓席にテントがセットされていましたが……。
台風による強風のため片付けられました。
来賓席に立憲の長妻昭衆議院議員(画面中央右)と西沢けいた都議会議員(同左)の姿。
式次第を見たいのですが掲示板は何も貼らないまま強風のため寝かされています。
掲示板が起こされました。
式次第の紙が到着。
貼っています。
中野区の酒井直人区長が「皆さんの声を聞きながらますます良くしていこうと思ってますので、ぜひご意見をいただければと思っています」と挨拶。
挨拶の間に貼られた式次第。
式次第によると、酒井区長の挨拶のあと、中野区議会の高橋かずちか議長、松本文明、鈴木隼人両衆議院議員(いずれも自民)、長妻衆議院議員の祝辞。
高橋議長 (自民、画面中央奥)が「この公園は中野区の大規模公園の集大成」(末尾注1)と挨拶。
体験学習センター
この公園の最重要ポイント。南側入口近くの「体験学習センター」。2階に指定管理者管理による公園管理事務所と体験学習室 (利用料1時間315円〜)。
1階に売店。
体験学習センター前の「自主事業活用スペース」。花壇?
体験学習センター横の駐輪場。
園路に飲食物販売車が3台。
トイレ
多目的広場東側のトイレ。トイレの右に会議室。トイレは体験学習センター内にもあります。
トイレ前の園路に災害用トイレ。
プラスチックマット
この公園、一番広い「多目的広場」(約1800㎡)の全面に、緑色のプラスチック製「保護マット」が敷かれています。
しかもこの保護マット、中野区はこれの購入費用を含む補正予算を、わざわざ開園直前の2019年7月に区議会で通してるんですよね。費用は "急傾斜に合わせた安全対策強化" と合わせ6208万円。
海洋プラスチックごみが地球的課題のこのご時世に、中野区は公園や学校に将来のプラごみを大量に買ってプラスチックまみれにし続けているのでわけがわからないよ。
でもって案の定、せっかく一番広いのに、保護マットが敷かれた場所では子どもたちは遊んでないし、中野区何やってるのって思ったんだけど、ここは子どもが遊ぶためじゃなくて、イベント用スペースみたいです。(末尾注2、注3)
風の広場
暗澹とした気持ちになりかけましたが、この公園にもいいところがありました。
多目的広場の北に一段上がった「風の広場」。本物の草の原っぱが少しと小さい築山があって、子どもたちが駆け上がったり滑り降りたりして遊んでいました。
ここは平和の森公園の築山みたいに、潰されなければいいですね。
クスノキ広場
「風の広場」の隣の「クスノキ広場」には、大きな木と本物の草と心地よい木陰。
この小高いエリアから見る多目的広場と島忠。左の建物は区の清掃事務所です。
車両基地
手前の青いのはバリアフリー通路のようです。
こちら側からは、車椅子やベビーカーはこのジグザグを上り下り。
ボール遊びができる広場
このダスト舗装された場所は、この日は自転車置場になってましたが、本来の駐輪場は下の写真の画面一番奥の部分だけのようです。
「多目的広場(神田川沿い)」だそうです。ボール遊びができるみたいですね。
こちら側の北東側出入口にも朝方、開園式のお知らせが出ていました。
イベント
もらったチラシにイベントが盛り沢山。
広町みらい公園のホームページ
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広町みらい公園経緯
広町みらい公園=元の(仮称)弥生町六丁目公園。
国家公務員弥生宿舎等跡地に作られました。
2017年1月、区議会建設委員会で報告された基本設計と意見交換会について。
2017年12月、中野区はこの公園の建設を、株式会社飛鳥、株式会社創研ガーデン、日本体育施設株式会社のJVと7億848万円で契約。
名前は2019年3月、公募で決定。
指定管理者制度により「中野にぎわいプロジェクト」=株式会社日比谷花壇(代表企業)、株式会社ヴィアックス、株式会社協栄=に2019年9月から2024年3月まで管理委託。
していかんりしゃせいど【指定管理者制度】
地方公共団体が設置した公共施設を、民間企業や団体を指定して管理・運営を委託する制度。利用者の利便性の向上、地方公共団体の負担の削減などを目的として導入された。
大辞林 第三版
2019年7月、中野区議会は広町みらい公園の草地にプラスチックの保護マットを敷く費用を含む補正予算を可決。
2019年9月区長記者会見資料 によると、広町みらい公園は面積約1万㎡、"敷地の高低差を活かした遊具の設置やボール遊びができる広場、浅い流れなど、多様な遊び場の整備"。
会見資料によると、次のようなことが想定されているようです。
広町みらい公園では、利用者のみなさんに公園でより楽しんでいただけるよう、指定管理者の企画・運営により、公園や体験学習センターを活用した、様々な企画・イベントの開催を予定しています。(どなたでも楽しんでいただけるものです。)
▼文化教養事業として、写真や絵画、ダンスなど教養向上を目的とした教室
▼自然体験事業として、藍染めやクラフト教室などのモノづくり体験教室
▼健康増進事業として、パークヨガ教室や健康で長生きするための各種教室
▼自主事業活用スペースを利用した、ミニ農園や野菜などの収穫体験
▼地域と連携した、地域めぐりスタンプラリーや防災訓練
(注1)
中野区の大規模公園整備
中野区内の大規模公園整備は田中大輔前区長が構想。在任中にJR中野駅北側の警察大学校跡地の樹木を大量伐採して商業施設や大学などを誘致する開発を実行、2012年、一部に中野四季の森公園を開設。白鷺せせらぎ公園は2015年、南台いちょう公園と本五ふれあい公園は2016年に完成。
2018年6月の選挙で酒井区長に変わって以降の進捗は次の通り。
・本二東郷やすらぎ公園整備(建設)は2018年10月にコンプリートして開園
・広町みらい公園整備はコンプリートして今回(2019年9月)開園
・平和の森公園再整備(樹木大量伐採と草地広場破壊によるスポーツ公園化)は、工事が遅れており2019年9月現在進行中 。パークPFI を推進する中野区は、平和の森公園も未開園区域に建設中の中野区立総合体育館とともに2020年から指定管理に
・哲学堂公園再整備(樹木大量伐採と学習展示施設新設など)は現在再検討中で、2019年9月にパシコン技術管理株式会社に再検討業務委託
PFI
プライベート-ファイナンス-イニシアチブ。これまでの公的部門による社会資本の整備・運営に民間資本や経営ノウハウを導入し、民間主体で効率化を図ろうという政策手法。
大辞林 第三版
(注2)
プラマットが敷かれた経緯
2019年6月25日中野区議会総務委員会での区担当者による保護マット関連発言
海老沢企画部財政課長(企画部参事事務取扱)
広町みらい公園の整備工事につきまして、現場の状況に合わせた設計の変更、工事内容の変更がございまして、これに伴いまして6,208万3,000円の追加計上を行います。主な追加工事の内容といたしましては、草地広場部分の保護マットの敷設、それから急傾斜に合わせまして安全対策強化等を行うというものでございます。
海老沢企画部財政課長(企画部参事事務取扱)
この広町みらい公園は、中央部が平らな、広くとられた広場になるわけでございますけれども、この広場につきましては、ここの公園につきましては指定管理者を配置いたしまして、年間を通してさまざま事業を進めていくというところでございます。その中で、この平面、平地のところの活用が十分に図られるように、草の保護といいますかね、かなり活動が激しくなりますと、そういった草の部分がはげてしまって一時的にそういう活動が規制されてしまうということがないように、開設段階から保護マットを設置したほうがそういった活用については十分できるだろうということで判断いたしまして、保護マットの追加工事というふうに考えたわけでございます。
酒井委員
芝から草にするんですか。
海老沢企画部財政課長(企画部参事事務取扱)
そうです。
酒井委員
それで、芝から草にすると、費用面ってどれぐらいかかりますか。
海老沢企画部財政課長(企画部参事事務取扱)
芝の芝張り、これは四季の森公園が今芝生でございまして、そこの維持管理費用を持ってきますと、1,800平米、この広町みらい公園に合わせますと約1,000万円ぐらいの維持管理経費が年間かかるということでございますが、今回の改修を行う、変更を行うことによりまして年額10万円程度で済むということで、ほぼそういった閉鎖期間がなく使えるというふうに聞いております。
酒井委員
芝から草地に変更すると1,000万円から10万円になるってことですよね。100分の1の経費の維持管理費で済む、こういうことでよろしいですか。
海老沢企画部財政課長(企画部参事事務取扱)
はい、そのとおりでございます。
(「酒井委員」は、立憲の酒井たくや区議。保護マットを敷くことに関し区議会で疑問を呈した議員はいなかった)
参考: イベントのための芝養生で度々広範囲が立入禁止になる、中野四季の森公園の写真
(注3)
広町みらい公園のイベント利用料は、指定管理者の同公園ホームページ (体験学習室の利用料は書いてある) にも中野区ホームページにも見つけられなかった。
JR中野駅北の中野四季の森公園の場合、物販を伴わないイベントは39円/㎡/日、物販を伴うイベントは69円/㎡/日 (2019年9月現在) と区HPに記載がある。
中野四季の森公園のイベントは毎回区長定例記者会見で発表されており、今後は併せて広町みらい公園のイベントも毎回発表すると思われる。
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