2024年5月下旬、初の東京建築祭が開かれた。特別公開の建物は軒並み長蛇の列で、延べ6万5000もの人が参加した(主催者発表)。各地で狂気の大規模再開発が進む東京で、大事に使われている少し昔の建物を好きな人が、こんなにたくさんいることがわかってよかった。特別公開の建物をいくつか見学したので写真を貼る。2024/5/31記
東京建築祭とは
主催者のウェブサイトによると、東京建築祭は5月25-26日を中心にガイドツアーや建物の特別公開が行われた。「東京の多彩な建築を体験し、楽しむ」「新たな視点で、まちを再発見する祭典」とある。
すごい建築はいろんなところで展示物として公開されているのだが、今回は、工夫したりリノベしたりしながら現役で大事に使われ続けている、そういう建物に触れることができるのが貴重な機会だった。たてものは美術作品ではないので、かたちや目的は変わっても建物として使うことに意味があると思う。
特別公開の建物
パンフレットによると、特別公開の建物は、日本橋・京橋エリア、銀座・築地エリアなどの18件。見学日は5/21、23-26で、私たちはそのうち5/21、25-26の3日間に7件を見学、2件を通りすがりに見た。穏やかな初夏の日に、特別公開の建物から建物へと歩いていくと、東京建築祭参加の建物以外にも、街には多くの興味深い建物や構造物があることが再認識される、そういう意味でもいい催しだった。
三越劇場
東京建築祭サイトによると、
建築情報 三越日本橋本店
竣工年 │ 1914
設計 │ 横河民輔
施工 │ 清水組
文化財指定 │ 重要文化財
ステンドグラスや天井画が可愛かった。




カトリック築地教会
東京建築祭サイトによると、
竣工年│1927年
設計│ジロジアス神父・石川音次郎
施工│市野民次郎
文化財指定│東京都選定歴史的建造物、中央区民有形文化財 建造物
石造りのように見えるが木造建築だそうだ。
講演とハルモニアの演奏が聴けてよかった。建て直し前の十字架や煉瓦、日本のカトリックの歴史などが展示された展示室は、朝一番に行ったからゆっくり見れたが、昼近くには長い行列ができていた。
築地本願寺
東京建築祭サイトによると、
竣工年│1934年
設計│伊東忠太
施工│松井組
文化財指定│重要文化財
外観だけでなく中もいろいろ折衷していた。


東京ステーションホテル
東京建築祭サイトによると、
建築情報 東京駅丸の内駅舎
竣工年│1914 / 改修時:2012
設計│辰野金吾(辰野葛西事務所) / 改修時:東日本旅客鉄道、ジェイアール東日本建築設計事務所
施工│大林組ほか / 改修時:鹿島・清水・鉄建JV
文化財指定│重要文化財
東京ステーションホテルの特別公開は建物の歴史を概観したパネル展示だったので、これだったらサイトにあげておけば長い行列を作ってみなくてもよかったように思う。一時東京建築祭のサイトが落ちたり、総じて、こんなに人がくると予想していなかったんじゃないかという印象を受けた。


東京ステーションホテルの展示を見るため並んでいた場所から原敬暗殺現場が見えたので、展示を見たあと近くに行ってみた。現場のタイルのそばにツーリストが荷物をおいて電車のチケットを買っていた。ツーリストの子どもがタイルのまわりで遊んでいたのが平和な情景だった。




日証館
東京建築祭サイトによると、
竣工年 │ 1928
設計 │ 横河工務所
施工 │ 清水組



三井本館
東京建築祭サイトによると、
竣工年│1929
設計│トローブリッジ・アンド・リヴィングストン事務所
施工│ジェームズ・スチュワート社
文化財指定│重要文化財
内部は薄暗い。アナログなエレベーターが開閉するところを参加者に見せてくれた。


丸石ビルディング
東京建築祭サイトによると、
竣工年│1931年
設計│株式会社山下設計
施工│株式会社竹中工務店
文化財指定│登録有形文化財
その他|BELCA賞 ロングライフ部門
ロマネスク調の可愛い建物。内部は撮影禁止だが並ばず見れた。


その他
東京建築祭特別公開の建物で下の2つは、並んでる人が多かったから外観だけ通りすがりにみた。
井筒屋 | 東京建築祭 旧宮脇ビル(川崎ブランドデザインビルヂング) | 東京建築祭


それから東京建築祭とは関係ないが、築地は居留地だったから、ミッション系学校発祥の地の碑が多かった。



(中野非公式通信) & (く)
(参考までに) 狂気の東京再開発。中野区の場合👇
見学シリーズ👇





