2024年7月7日投開票の都議補選中野区選挙区は、自民、共産、都民ファーストの候補が立候補を表明。過去の都議選の得票状況からみて、今回候補者を出さない公明と立憲の支持者の票が、選挙のカギを握ると思われる。敬称略。2024/5/12記
都議補選が告示され、中野区は自民、共産、都ファ、無所属の4人が立候補した。公明は自民支援せず。公明票と立憲票の行方が読めず情勢はなんともいえない。6/28追記。追記を記事の上の方に移動した
6/28告示: 自共都無の4人が立候補
都議補選は6月28日告示され、中野区選挙区は自民、共産、都ファ、無所属の4人が立候補した。維新など他の党は候補を出さなかった。都選管ホームページによると、候補者は届出順に次の通り。
いでい良輔(自民)
長沢和彦(共産)
荒木ちはる(都ファ)
マエキタミヤコ(無所属)
公明の自民支援なし。立憲は?
公明と立憲は、都議会中野区(定数3)で議席があるため今回の補選は候補を出さない。選挙のカギを握っていそうな両党支持者は誰に投票するのだろうか。
公明幹部は都議補選で自民を支援せず「静観している」と発言した。
都議補選、自民支援せず 石井公明幹事長https://t.co/0lncbhuqMj
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) June 28, 2024
公明党の石井啓一幹事長は28日の記者会見で、同日告示の東京都議補欠選挙に関し、自民党候補の支援は原則行わない考えを示しました。「都知事選に注力しており、補選は基本的に静観している状況だ」と説明。
立憲も中野で共産候補を応援しないのかな、と思ってたが、共産候補の街宣で立憲都議が応援。おお。
中野区、都議補選
— 和田靜香#遅フェミな石ころ (@wadashizuka) June 30, 2024
共産党 長っちこと 長沢和彦候補
そしてスピーチは、立憲民主党の都議 西澤圭太さん 野党共闘🥳 pic.twitter.com/brElDLwPWy
一方、中野区長は立憲と共産が区議会与党のはずなのに、都ファ候補の選挙事務所開きに行っているし一緒にゴミ拾いしてるっていうか選挙公報で都ファを推薦しちゃってるね。ダメだこりゃ。誰も区長を注意しないんだろうか。
過去の得票数
過去の都議選での自民、共産、都ファ各候補の得票数は次の通り。
2017年
都 44,104 > 自 22,535 > 共 20,106
2021年
都 32,743 > 自 22,527 (共産は候補出さず)
しかし、公明は2017年24,647票、2021年24,364票。立憲(民進)は2017年23,874票、共産が応援した2021年は35,749票。この万単位の票がどこに行くかによって、結果は全然異なる。公明票、立憲票の行方が読めず情勢はなんともいえない。
(以下は告示前の5/12に、公明の自民支援を予想して書いた部分)
今のところ自共都の構図
都議選中野区選挙区は定数3。現在の議席は立憲と公明。前回2021年都議選で都ファ荒木ちはるも当選したのだが、国政選挙に立候補(落選)して辞職したため欠員になった。その欠員を今回選挙する。
これまで立候補表明していたのは荒木と、2021年都議選で落選したいでい良輔(自民、元中野区議)。5月12日、長沢和彦(共産、元中野区議)がSNSで立候補の意思を明らかにした。
このたび、7月7日投開票でたたかわれる都議会議員補欠選挙(中野区選出)に、日本共産党から立候補することを決意しました。都民・住民不在、財界ファーストの都政を、都民・住民のくらし第一に変え、首都東京から自民党政治を終わらせるたたかいに挑みます。 pic.twitter.com/NjOxgkHpS7
— 長沢和彦【🎋7.7都議補選(中野)🎋くらしを支える都政に!】 (@kazutigers0421) May 12, 2024
都議選と都議補選の違いがあるし、今後、候補者を公募していた維新など他陣営も参戦してくる可能性があるが、とりあえず現状の自共都の構図を過去の都議選の得票状況からざっと分析してみる。
2021年都議選の得票数から
前回2021年都議選の主要候補得票数は次の通り。
(当)立憲 35,749
(当)都ファ 32,743
(当)公明 24,364
(落)自民 22,527
この時は共産は候補を出さず、立憲を応援した。今回の補選は公明が候補を出してないので、公明が自民を応援すると仮定して、今回の自共都の構図に当てはめると次のようになる。
自(+公) 46,891 > 共(+立) 35,749 > 都 32,743
このように、公明が全面的に自民を応援すれば、自民候補が勝つ可能性がある。ただし都議選中野区の公明の得票は、中野区議選での公明候補の得票合計が1万6000とか1万7000とか(2023年中野区議選の公明候補得票数は計15,963)なのに比べてかなり多いから、ものすごくがんばっていると想像される。自民候補の場合2万4000も公明票が入る保証はない。仮に公明票1万6000とすると下記のようになる。
自(+公) 38,527 > 共(+立) 35,749 > 都 32,743
なお2021年都議選について詳しくは下記記事参照。
2017年都議選の得票数から
前々回2017年は、この回から中野区選挙区の定数が4から3に減ったのと、都ファ大量得票のあおりで自民、共産が議席を失った。主要候補得票数は次の通り。
(当)都ファ 44,104
(当)公明 24,647
(当)民進 23,874
(落)自民 22,535
(落)共産 20,106
2017民進と2021立憲は同じ候補者だ。公明が自民候補を応援、立憲が共産候補を応援すると仮定して、今回の自共都の構図に当てはめると次のようになる。
自(+公) 47,182 > 都 44,104 > 共(+立) 43,980
立憲候補がいれば立憲に投票する人が、入れる人いないじゃんってなった時に、都ファでいいかということになれば都ファが大量得票する可能性はある。しかし勢いがあった2017年の時ほど大量得票をするとは考えにくいので、2021年選挙程度と仮定すると次のようになる。
自(+公) 47,182 > 共(+立) 43,980 > 都 32,743
さらに、上記と同様に自民候補の公明票を1万6000程度と仮定すると次のようになる。
共(+立) 43,980 >自(+公) 38,535 > 都 32,743
立憲候補がいれば立憲に投票する人の多くが今回の補選で共産候補に投票すれば、共産候補が勝つ可能性がある。
(告示前に書いた部分ここまで)
(中野非公式通信) & (く)
